新国立競技場竣工!
12月も半分が過ぎ、もう今年も残り半月余りですね。
2020年の東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる国立競技場(東京都新宿区)の竣工式が昨日行われ、報道陣にも初めて公開されました。
47都道府県から調達するなど全体で約2000立方メートルもの木材を使い、競技場の北側は北海道や東北、南側は九州や沖縄の木材を使用するなど配置にもこだわると共に、明治神宮外苑の環境に調和するよう配慮された「杜(もり)のスタジアム」。
新時代のスタジアムらしく、バリアフリーや暑熱対策なども様々な工夫が施されているのだとか。
大会期間中は「オリンピック(五輪)スタジアム」の呼称となり、開閉会式や陸上競技などが実施されますが、現時点で聖火台は設置されておらず、本番までの間に大会組織委が開閉会式用の一時的聖火台を設ける予定。
当初の奇抜なデザインからの変更に至るまでの混乱や、短くなった工期にも関わらず五輪開幕半年前に完成したことは単純に凄いことだと思います。
しかしながら、もちろん素晴らしいスタジアムではあると思いますが、総工費は1569億円と途方もない金額。
近年の五輪開催地のスタジアム建設費用は、ロンドンが828億円、北京が502億円。
国内でも7万人収容の横浜国際は603億円、福岡ドームが760億円などと比べても新国立競技場の費用が如何に高いかが分かりますね。
更に完成後の問題として、維持費と活用方法などの問題が残されているのは忘れてはいけません。
年間維持費は毎年20億円以上(単純に月間2億円近く)が必要と言われており、それに付随して使用料も高額になることでしょう。
陸上大会を開催するにはメイントラックの他に近接のサブトラックが必須だが、仮設サブトラックも五輪開催後には撤去されるようなので、今後は大規模な陸上大会は開催できず、インターハイにも使えないとか。。。
サッカーやラグビーなどの球技専用スタジアムや野球場へ改装する方法もゼロではないにせよ、改修費用も高額で、そこを本拠地とする球団も現時点では無さそう。
完全な屋根が無いのでライブ会場など音楽イベントにも不向きなど、なかなか深刻な問題。
場合によっては巨額な維持費を払い続けるよりも更地にした方が良いという意見もあるようです。
実際には様々な利権や思惑なども複雑に絡み合っているでしょうし、今後どうなるのかは全く分かりません。
20数年前に東京で働きだした頃に仕事の関係で、一度だけ中に入った旧国立競技場。
当時ですら歴史ある立派なスタジアムでしたし、特にサッカー日本代表やJリーグなどの試合が数多く開催されていたので、陸上トラックに足を踏み入れただけでもかなり感動した記憶があります。
今となってはどうしようもありませんが、当時のスタジアム改修で済んでいたら?!と思わざるをえません。