イゾラド!

イゾラドって知っていますか?

イゾラドという単語、南米では”隔絶された人々”という意味を持つ原初の先住民たちを指します。

昨夜NHKスペシャルで放映していた番組は、ブラジル・アマゾン川流域の密林に今も生息する文明を持たない原住民イゾラドの中で、ある未知の民族で最後のひとりを追った内容でした。(以前にも一度イゾラド関連の番組は観たことがあったが、今回ほどの衝撃は無かった)

30年程前のある日、アマゾンの開拓民の家に素っ裸な男2人が突然現れた。
政府が2人を保護するも、驚くのはその人達の話す言葉が世界中の誰にも理解できないこと。

アマゾンには彼ら以外にも数多くの先住民が今でもいるが、そのどの部族とも違う。
言語によるコミュニケーションは全く取れず、生活に関する知識や文化、価値観なども何ひとつ分からない。
1人が数年前にガンで亡くなり、生き残っている自分以外の全部が異世界という孤独な環境。

日本でもサンカ(山窩)と呼ばれる漂泊民の人たちが居た(今も居る?)ことは知識として少し知ってはいたけれども、それとはまたレベルが違う内容でした。

外国で言葉は分からずとも、ある程度はボディランゲージで意思疎通できるだろうとこれまでは思っていたけれど、それは文明レベルがある程度同じ水準で生活環境や文化が異なるだけの状態なのですね。

現代社会に住む自分自身にとっては、ちょっと想像もつかない状況が地球の裏側では今も現実としてあることに驚くと共に色々考えさせられました。
同じ言語を話し、生活レベルには差はあってもコミュニケーションが取れる人たちと生活できている当たり前だと思っていたことの価値を改めて気づかされる凄い番組でしたよ。