パジェロ撤退!

三菱自動車は7月27日、岐阜県坂祝町にある子会社「パジェロ製造株式会社」の工場を3年内を目処に閉鎖する方針を正式に発表。
約1000人の従業員は愛知県岡崎市の工場などへ配置転換するとみられる。

1982年から生産・発売されたパジェロ。
パリ・ダカールラリー(通称パリダカ)で優勝を含む好成績を数多く残し、かつてのRVブームを牽引していた三菱自動車のフラッグシップモデル。

パジェロジュニア、パジェロイオ、パジェロミニなど、コンパクトなシリーズモデルも以前はラインナップされており、当時は親類や友人知人なども乗っていたのでとても身近でしたし、街中でもたくさん見かけました。
自身は所有したり運転する機会は無かったものの、無骨なイメージながらも格好良いと思っていましたね。

しかし、三菱自動車の「リコール隠し」や「燃費試験の不正」など相次ぐ不祥事等によるイメージ低迷や売上不振、時代に合ったモデルチェンジなどが叶わず、一大ブランドだったパジェロも19年夏に国内販売は終了しており、現在は輸出向けに絞るなど生産縮小している状況。

岐阜県坂祝町は「パジェロの町」と言われる典型的な企業城下町。
特産物として同町のウェブサイトで紹介されたり、町内の小学校では社会見学として工場を訪れたりもしていたようです。
人口が1万人に満たない同町では、税収割合の多くをパジェロ製造が占めており(2018年度は法人税収の34%)、今後は町の財政にも大きな影響が懸念されますね。

日本のクルマ関連は国内経済においても根幹となる産業。
特に東海地方は各メーカーの工場だけでなく、クルマを構成する様々な部分の製造会社など裾野を支える企業を含め多くの人への影響も大きいですね。

今回のこういったニュースは、いちクルマ好きとしても寂しい限りです。